「県庁の星」を見て県庁さんを応援したくなった人も多いのではないでしょうか?
官僚と民間との考えの違いを、これでもかと見せつけられた映画でしたね。
私もつい魅入ってしまいましたが、映画のラストで提案資料が捨てられたシーンがありましたよね。
あれって従来の案の資料なのか、それとも野村の提案書なのか気になってしょうがなかったので、はっきりとさせてみました。
参照:https://eiga.com/movie/1472/photo/
野村の提案書はどうなったのか?
いきなり結末を知りたい方もいるとは思いますが、一度話を整理してみましょう。
問題シーンまでの流れ
野村は研修生として満天堂に出航した結果、官僚と民間との考えに大きな違いがあることに気づき、様々な経験と知識を得て満天堂の経営を見事に立て直します。
自分はただ指示を出すだけでなく、直接現場で体を動かすことでアイデアを閃いたわけですね。
そして気づいた点や改善すべき点をマニュアルに落とし込み、いつでもそのノウハウを得ることができるように環境を整えました。
食品Gメンや査察官が来て、消防法第8条9項を述べよと言われた時には、もし店長のファインプレーがなければ今頃は満天堂は潰れていたでしょうね。
野村と二宮のマニュアルがパーになるとこでしたが、ある意味で店長も経営立て直しに貢献したのではないでしょうか?
満天堂での研修を経て、野村はルネッサンス建設における予算削減の提案を持ち込みます。
当初の200億円から80億円に削減できるのだから、かなりのコストカットになりますよね。
知事も前向きに検討すると言ってくれましたし、その時は私も思わず「おぉ、知事やるじゃん」って思いましたよ。
そして議長の古賀が資料を捨てるシーンへ移っていきます。
野村の提案書(プラン)は却下されたのか?
同期の桜井が、野村の提案を元に作成した試算案を知事に提出するのですが、知事は一言。
「桜井さん、私は前向きに検討するといったのですよ」と。
すると、その言葉を聞いた議長の古賀もニヤリと笑い、資料に一度目をやるもゴミ箱へポイ捨て (*゚Д゚)ノ⌒゚ポィ
あまりの行動に桜井も驚きの表情。
そして議長は窓の外を見て、またニヤリと不敵に笑うのでした。
というラストシーンでしたね。
ここで、あのゴミ箱に捨てられた資料はなんの資料だったのかが問題になります。
それが当初の提案書(予算200億円の方)だったのか、それとも野村の提案書だったのか?
会議では市長も前向きに検討すると言ってくれたし、これまでの流れでいくと、きっと野村のプランが採用されるだろう、という感じがプンプンしますよね?
その結末ですが、恐らくというか、野村の提案書が捨てられたことにほぼ間違いないでしょう。
その問題のシーンがこちらです。


桜井が持ってきた資料の表紙と、捨てられた資料の表紙がほぼ同じように見えます。
当初の予算200億円の案と、櫻井が作成した資料の表紙が同じだとは考えにくいですよね。
つまりは野村の提案が却下されたことになると考えられます。
直前に市長が「前向きに検討する」といった意味が、ここで分かるんです。
映画の冒頭で、野村は部下にマニュアル内にある定型文を使うよう勧めた際、こんなことを言っていましたよね。
「前向きに検討するだけで何もしません、って意味だからいいの」と。
つまりは最初から市長は野村の提案を受け入れるつもりはなく、会議での言動は、周りに良いイメージを植え付けるためのパフォーマンスだったわけです。
恐らく野村も採用されるとは思っていなかったでしょうね。
市長に「あなたの提案を聞きましょう」と言われても、決して笑顔を見せていませんでしたから。
見終わった後に思い返してみると、野村の表情は少々がっかりしていたようにも思えました。
野村と二宮が満天堂の駐車場で会話するシーン
小学生のときに好きな女の子を「県庁の星観に行きませんか」と誘ったことがあります。 pic.twitter.com/sTE9MUPEB5
— あれちのぎく (@floatfloatfloat) 2017年6月5日
県庁の改革がかなり難しいことを吐露する野村。
それでも諦めないと、頑張る姿勢を見せる野村に対し、二宮は安堵した様子でしたね。
そして野村は二宮に「今度デートに行かない?マーケティングの・・・」と告げます。
デートって、マーケティングのための?と思いましたが、そのあとに「無しの」と付け加えましたね。
それを聞いた二宮はニッコリ笑顔に。
マーケティング無しのデートシーンはありませんでしたが、この流れだと、絶対二人はデートに行きますよね!
県庁内のラウンジにあるコーヒーメーカー
映画の冒頭では、このような張り紙が貼られていました。
「ここの飲料は県民の皆様の税金で賄われています。無駄遣いはやめましょう」
それが、最後のシーンではこんな風に変わっていました。
「職員の皆様へ エスプレッソ 一杯100円」
これは、会議で野村が経費削減の提案をしたことに関係しているのではないかと考えられます。
当初は市民の税金で賄われていたエスプレッソですが、税金を無駄にしてはいけないという意識改革が進んだ結果ではないでしょうか?
まずは小さいことからコツコツと改革していく。
そんなメッセージのように私を受け止めましたが、皆さんはどう解釈されましたか?
ちなみに先ほどの画像をよく見ると、ボックス内の左下にある硬貨は10円玉のようにも見えます。
ちょっとでも安く飲みたい、という気持ちも分からなくはないですが、1杯100円と書いてあるのに、10円しか払わずに飲む人もいる。
世の中にはケチな人もいるんですよ〜、といったメッセージも含まれていたのかもしれませんね。