筋ジストロフィーを発症した鹿野靖明の半生を実写化した映画「こんな夜更けにバナナかよ」が2018年12月に公開されますね。
今回は、その映画のモデルになった鹿野靖明の経歴について調べてみました。
国から指定難病に認定されている筋ジストロフィー。とある演歌歌手も発症しているそうですが、30年経っても歌手活動を続けているみたいです。
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鹿野靖明の経歴
小学六年生の時に「デュシャンヌ型筋ジストロフィー」と診断されました。
そして養護学校を卒業後、次第に体のマヒが進んでいきます。
23歳の時に施設を出て、自力でボランテイアを集めて介護生活をスタートさせます。
24時間体制での介護が必要とされ、自分を支えてくださるボランテイア達と衝突しながらも、生きることをあきらめなかった鹿野靖明。
そんな鹿野靖明の経歴がこちらです。
・1959.12.26札幌市生 p.47 筋ジストロフィー
・1972 国立療養所八雲病院に入院 15歳まで
・ 北海道立真駒内養護学校(札幌市)高等部卒業(p.144)
・ 身体障害者職業訓練校経理事務科入学 1年間簿記、珠算、タイプなどを学ぶ。
・1979.04. 北海道リハビリテーション・センターに訓練生として入所 施設に併設される寮の4人部屋で暮らす(p.144)
・1982? 札幌いちご会に入会アパートで自立
・1983.09.23施設を出る(p.179)
・1984 札幌市白石区のアパートに入居(p.180)
・1986 ケア付住宅に入居 (補欠1位→繰り上げ)
・1987.06. 結婚
・1992 離婚
・1995 人工呼吸器装着
・1995.06.18「介助ノート」始まる 2002.08.10まで95冊 (p.439)
・2002.08.12逝去
参照:http://www.arsvi.com/w/sy07.htm
筋ジストロフィーとは?
筋ジストロフィーは、身体の筋肉が壊れやすく、再生されにくいという症状をもつ、たくさんの疾患の総称です。平成27年7月から、指定難病となっています。
我が国の筋ジストロフィーの患者数は、約25,400人(推計)です。
参照:https://www.jmda.or.jp/what-muscular-dystrophy/
筋力が徐々に低下していき、体を動かすことが難しくなったり、呼吸するのさえ難しくなる病気です。
実際に鹿野氏も人工呼吸器を使用されています。
筋ジストロフィーを発症した有名人
演歌歌手の木田俊之も筋ジストロフィーを発症しており、その生涯を映画化した「いのちあるかぎり 木田俊之物語」があります。
発症してから30年も経過していますが、車椅子に座って歌手活動を続けているそうです。
主人公の木田俊之役を武田知大が演じています。武田知大は映画「永遠のダイヤモンド」や「いのちあるかぎり」で主演を務めていますね。
また、妻の智恵子役を元AKBメンバー鈴木まりあが演じています。
本「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」の感想
鹿野靖明の生涯を描いた本が出版されています。
それが、渡辺一史の「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」です。
また、鹿野靖明をモデルに実写化した映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」のネタバレ記事もありますので、合わせて読んでみてください。

さて、本の中では、鹿野靖明の「わがまま道」が書き記されています。
ボランティアに対し様々な要求、そして罵倒しながらも、なぜかボランティアの方々は鹿野さんの面倒を見続けるという、賛否両論ある作品です。
障害者と健常者はどう付き合っていくのが良いのか?ちょっと考えさせられるところが魅力になっているのかもしれません。
「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」
第25回(2003年) 講談社ノンフィクション賞受賞
第35回(2004年)大宅壮一ノンフィクション賞受賞
【こんな夜更けにバナナかよ】 文春文庫
とにかく凄い本でした。
人が人と生きるという事の奥深さ。どれだけ理解できたのかを試されているような読後感でした。 pic.twitter.com/jKCm8ikqqI— ジュンク堂書店 舞子店 (@junkudo_maiko) 2013年8月6日
読み終えた本は、渡辺一史『こんな夜更けにバナナかよ─筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』(文春文庫)。今さらかよって話で本当に恥ずかしいです。ボランティアが障害者に助けられるんだって逆説はよく聞くけど、これほど自分に引きつけて考えたことはなかった。学生はみんな読んでほしいな。
— 長谷正人 (@mtokijirou) 2013年8月13日
渡辺 一史著「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」☆難病のために24時間の介護を受けながら地域で生活する鹿野さんとその周りに集まるボランティアの人たちの関係や心模様がありのままに多面的に描かれていた。固定観念が打ち砕かれるような内容に、私は引き込まれた。
— Tomoka Takahashi (@TomokaTakahashi) 2010年7月12日